2009年07月13日
学生を標的にしたネズミ講容疑で逮捕　福岡

西日本新聞朝刊によると福岡県警は学生を標的にしたネズミ講容疑で社長ら5人を逮捕したと伝えています。
学生標的ねずみ講容疑　ネット広告　代理店名目　社長ら５人逮捕　福岡県警

2009年7月11日
　九州各地の大学生などに「友人を誘ってインターネット広告募集の代理店を増やせば、紹介料が入る」などと勧誘したのは「ねずみ講」に当たるとして、福岡県警は１０日、無限連鎖講防止法違反容疑で、大阪市中央区のインターネット関連会社社長久米猛容疑者（３７）＝同区上町＝ら５人を逮捕した、と発表した。同社は九州や山口、広島県など西日本の学生を中心に、約６２０人から２億５０００万円以上を集めたとみられ、県警は詳しい資金の流れなどを解明する方針。
■６２０人から２．５億円集金　九州など
　県警によると、５人は「ねずみ講はしていない」などと容疑を否認しているという。
この会社は、今年１月に「クリエイチャー」から社名を変更した「サイバークラブ」。逮捕容疑は、５人は共謀し、２００７年８月－昨年６月ごろ、福岡県などの大学生ら約２００人から約６０００万円を集め、ねずみ講を運営した疑い。
　県警によると、同社はネット上の広告募集などを行う代理店になるよう大学生を勧誘。加盟料などとして３３万円を徴収し、代理店を新たに勧誘すれば、１人当たり２万円の紹介料を渡す仕組みで現金を集めていた。

　例えば、９人勧誘すれば紹介料１８万円に加え、ボーナス２０万円の計３８万円を支払うという特典もあった。実際は広告募集の仕事はほとんど行われておらず、ボーナスなどは加盟料で賄っていたことなどから、県警は、いつかは破綻（はたん）するねずみ講に当たると判断した。

■数時間かけ説得　借金させて契約

　福岡県警が１０日に社長ら５人を逮捕した大阪市のインターネット関連会社「サイバークラブ」は、「高額収入」をうたい文句に勧誘活動を展開していた。不審がる人や金のない人も数時間かけて説得。その場で消費者金融から借金させて加盟料を払わせるなどして、ねずみ講の“子”を増殖させていたとみられる。

　「いい仕事があるけどやってみらんか。めっちゃ収入いいぞ」。福岡県内の男子大学生（２１）は昨年６月、高校時代の同級生から突然の電話を受けた。アルバイトなどで忙しかったが「一度、話を聞きに来い」と強く言われ、福岡市博多区の喫茶店で会った。

　別の男も同席した店で、インターネット広告の仕事内容などを説明された。「ベンツに乗るのも夢じゃない」「月１００万円以上稼げる」。あり得ないような話に怪しいと感じたが、およそ３時間にわたる説得に疲れ果て、契約締結を了承した。すると、加盟料などとして３３万円を要求された。

　「金がない」と再び断ろうとしたが、「すぐ取り戻せる」と繰り返され、根負けして契約した。そのまま友人に連れられ、近くの消費者金融で借金。その場で３３万円を２人に手渡した。

　男性は「その場から解放されたい一心で契約してしまった」と悔やむ。福岡県と福岡市の消費生活センターには、この男性のように「強引に契約させられた」などとする相談が約５０件寄せられ、特に大学生や専門学校生、フリーターの２０代前半の男性が多いという。

＝2009/07/11付 西日本新聞朝刊＝

スレッドに移動